いらっしゃいませ家電の虎です。
今日のテーマは、有機ELテレビは失敗か?オススメか?お客様から聞いた感想を良い話5つ、悪い話5つになります。
せっかく家電量販店の店員をやっている僕だからこそできる動画になります!
有機ELテレビみなさん気になりますよね?高いけど綺麗、でも焼き付きや寿命などが心配な人多いかと思います。
公平な立場になる動画にしたかったので10個の感想をお伝えします。良い話5つと悪い話5つご紹介いたします!
- 有機ELテレビの1年後の感想 良い話5つ
- 有機ELテレビの1年後の感想 悪い話5つ
- 今後の有機ELテレビの動向について
この3点をお伝えしていきます。
有機ELテレビの1年後の感想 良い話5つ
やっぱり綺麗
なんといっても、多かった声は「綺麗!」という声です!
「もう液晶には戻れないね(笑)」なんて声も多くうかがいました!
販売冥利に尽きるというか、直接言われると僕としても嬉しかったです!
「今まで4Kなんて興味なかったけど、せっかく有機ELテレビを買ったから見始めた。なんだかんだ綺麗だった」なんて方もいらっしゃいましたね。
4Kっていうと、「有料になるの?」とか「設備を新しくしないといけないの?」でしたりとか、「そもそもなんだかわからない」というお声がまだまだ多いのが現状です。
でも4Kって、新しく設備を入れなくてもBSが見れているご家庭であれば一部見れますし、なんならテレビが4K対応であればYouTubeとかNETFLIXで4K画質の配信が行われているので、そういったのを見られたときに「綺麗!」と思っていただけることが多いようです。
音がイイ
画質からは少し離れてしまうのですが、有機ELテレビの魅力を支えている1つが音質です。
「音が良かった!」「良くなった!」という声も、実は多かったんです。
10年以上前のテレビですと、ディスプレイの枠「ベゼル」と呼んでいる部分、ここにスピーカーを搭載しているテレビが多く販売されていました。
でも今のテレビは、基本的にディスプレイの真下か後ろにスピーカーがついています。
スピーカーが後ろ、もしくは下に向いているので、テレビ台か後ろの壁に音を反射させて聞こえるようにしていたんですが、これだとどうしても音がこもってしまうんですね…。
なので、10年以上前のテレビから今のテレビに買い替えると音が悪くなったという声も結構多かったんです。
「音」を犠牲に「画質」だったりデザインの良さを重視してたんです。
そんなテレビが多かった中、有機ELテレビは音も良いものにしようという動きが出てきました。
SONYだと「アコースティックサーフェスオーディオ」という技術でディスプレイを振動させて音を出すことで、臨場感ある音質を実現させていました。
PanasonicとREGZAは有機ELディスプレイの下にスピーカーを前向きに搭載することで、重低音が心地よいサウンドを実現していました。
去年、一昨年のモデルあたりからこういった有機ELテレビの高音質モデル、ハイスペックモデルが出てきており、それを購入されて利用されているお客様からはお褒めのお声が多くありました。
数年前の32~40インチくらいの液晶テレビを利用されていて、ご結婚されるタイミングで55型の有機ELテレビにお買い換えされたお客様は「音ってこんな変わるものなんだね!」と、おっしゃっていました。
デザインがおしゃれ
以外に多いのが「デザインが良い」というご意見でした。
ご自宅をリフォームされたお客様や家を建てているお客様で、テレビを壁掛けにされる方も結構いるかと思います。
そういった方は、画質はもちろん見た目のデザイン性も気にされています。
SONYやREGZAの有機ELテレビは、ほとんどベゼルがありません。
そうすると、テレビをみるときに画面のみで見ることができますし壁掛けにしたときもお部屋の雰囲気を崩しにくいんです。
液晶テレビと比べても本体の厚みが少ないので、お部屋の圧迫感も抑えることができます。
ベゼルに邪魔されることなく、映像だけを楽しむことができるのも有機ELテレビの良さの一つだと思います!
先ほどの音質にも通ずるご意見ですが、4k映像を最大限楽しめる有機ELだからこそアーティストのライブとかスポーツ観戦がお好きなお客様からはご好評をいただきました!
実は有機ELって、液晶と比べると動きに強いテレビなんですよ。
液晶テレビですと、少し専門的な話になりますが反応速度が遅いのでサッカーなんかの動きが多いシーンだと動いているモノの周辺がもわもわ〜っとしてしまうんですね。
その点、有機Elテレビは反応速度が速いのでモワモワ感を出さずにスムーズな映像を楽しむことができるんです!
大きな画面で楽しむyoutube最高!
多くのメーカーから出ている有機ELテレビは、現在のところ55型以上が主流で一番小さくても48インチなんですね。
結構、大きめのテレビになるんです。
そんな画面サイズだからこそ、今までスマホでみていたyoutubeを迫力ある大画面の有機ELテレビで見ることで感動される方も多いみたいです!
youtube以外にも、NetflixとかU-NEXTの動画配信サービスが楽しめると大満足いただいているお声も多くいただきました!
有機ELテレビの1年後の感想 悪い話5つ
地上波だと、そこまで変わらない…
テレビを見るときって、地デジとBSCS、どちらの方を見ることが多いですか?
多くの方が地デジとお答えになると思います。
有機ELテレビをご購入されたお客様も同様で、4kよりも地デジでニュース見てる時間が多いよ~という方がほとんどです。
そうすると、放送電波自体の情報量が4kと比較して少ないので、液晶テレビで見るときとさほど画像の美しさってないんですよね…。
もちろん、地デジも若干綺麗に映し出されるんですが正直ニュースに画質ってそこまで求めないですよね?
もともとそれほどテレビを見られない方やほぼ地デジしか見ていないというお客様は、有機ELの高画質でよかった!といった声は聞きませんでした…。
目がちかちかする
有機ELテレビって、めちゃくちゃ鮮やかな色表現ができるんですね。
黒が引き締まって見えるので、夜景とか花火は本当に肉眼で見ているかのような繊細さと色表現から、綺麗って言われているんです。
でもそれって、人によっては「鮮やかすぎる」場合もあるんですよね~…。
ご購入されたお客様の中で、マイナスなお声ですと「鮮やかすぎて目がちかちかする」というお声もあったんです。
実際、購入を検討されているお客様に「有機ELの方が、こうこうこういった理由から鮮やかで綺麗なんですよ!」とご説明させていただいたときに、「たしかに綺麗だけど、私にはちょっと刺激が強すぎるわ…」と、あえて液晶テレビを選ばれる場合もあります。
有機ELディスプレイだけの理由ではなく、画面の大きさも目が疲れてしまう原因にもなりますが、そもそも小型テレビで販売されていなかった時代もある有機ELテレビですから、目が疲れやすいというお声が上がるのも納得してしまいました。
小さい子供がいると…
「小さい子供が画面を叩いていることがあって、ひび割れを起こしてしまいそうで怖い」なんて声も上がりました。
正直、こちらのお声は液晶テレビでも強い衝撃が加わると線が入ったり一部が暗くなったりすることがあるので、一概に有機ELテレビの悪い話、というわけではありません。
それでも液晶と違って、有機ELのディスプレイはとっても薄いので持つところを間違え宇るとすぐに割れてしまうのも事実です。
しかも、割れてしまうとガラスのようになっていますから飛び散ってしまう可能性も否めないんですよね…。
パナソニックのビエラなんかですと、転倒防止スタンドが搭載されているモデルもありますので幾分か安心できるかもしれません。
しかし、割れてしまったらやっぱりケガをしやすい点は変わりません…。
正直、家電量販店のお店の中でも割れることがあります。
新商品として有機ELを箱から出す際割れてしまった、なんて話を別のお店で勤めていた販売員やメーカーの人から聞いたこともあります…。
液晶テレビよりも構造上、どうしても有機ELテレビはもろいです。
だからこそ、小さいお子様がいらっしゃるご家庭やペットがいらしゃるご家庭ですと「もし割れたら…」という心配のお声は良くお聞きするマイナスな話ですね…。
熱い…
有機ELテレビの構造は、昔売られていたプラズマテレビとよく似ています。
プラズマテレビは発色が良いのと、動きに強い特徴がありました。
でもすごく熱を持ってしまう構造だったんですよ…。
昔のテレビって、すごい分厚かった記憶ありませんか?
あの分厚さって、全部ディスプレイなわけじゃなくて放熱スペースだったんですよ。
冷蔵庫とかレンジにも放熱スペースってありますよね!
このスペースを確保しないと熱が上手く逃げずに機械の中にとどまってしまい、最悪壊れる原因になるんです。
プラズマテレビはその放熱スペースから熱を外に逃がしていたので、テレビを観ている間は部屋が暑くなるなんてことが良くありました。
有機ELもプラズマテレビほどの放熱スペースは要しませんしそこまで熱くならないものの、バックライト1つ1つが発色しますから結構熱を持つんですね。
このことから、有機ELテレビを観ていると部屋が暑い・本体が熱を持つということがあげられるんです。
冬ならまだいいですが、これが夏だったら最悪ですよねー…。
実際、夏に使って結構熱くなるんだな…とがっかりしたお声も多く上がりました…。
音が…
さきほど「音がいい!というお声をいただきました!」と紹介しましたが、「こもっているように聞こえる」や、「シアターバー買って付けた方がよかった」というお声もありました。
機種のグレードによってはスピーカーが従来のように、ディスプレイの下か後ろについているものもあります。
音にこだわっている上位機種であっても、もともとコンポなどに繋いで聞いていた方やプラズマテレビなどでベゼル部分にスピーカーがついていたテレビを使っていたお客様からはあまり気に入られなかったお話が多い傾向がありますね。
そして、有機ELディスプレイを使うにあたって切っても切れないのが「焼き付き」ですね。
こちらは1年ほど使われたお客様の中からは、特に目立ったご意見はいただきませんでした。
各メーカー定期的に自動メンテナンスも入りますし、そこは対策が取られているんだなと思いましたね。
今後の有機ELテレビの動向について
今後のテレビの動向として、液晶テレビの方が売れることは間違いありませんが、有機ELを購入されるお客様が増えていくことも間違いないでしょう。
というのも、有機ELは年々金額が下がってきています。
僕のなかで記憶に新しいものですと、有機ELテレビってつい1年2年前まで55型なら最低でも25万円はするものだったんですよ!
でも今、売り場を見てみると同じ55型でも最安だと新品未使用で20万円、展示品だと18万円くらいまで値段が下がってきているんですね~。
個人的には、「この短期間でここまで下がったか!」ととてもびっくりしています!
でも液晶テレビはそこまで大きな変動があったわけではないので、液晶テレビの購入を考えている方ですと、予算にプラス2~3万すれば有機ELの購入も考えられるようになってきているわけです!
テレビとか冷蔵庫なんかの大型家電になりますと、普段のお買い物と違って2~3万円くらい予算がオーバーすることってありますよね?
特に、このコロナの影響で外に出られなくなったじゃないですか?
外出が減った分、おうちの中で使う家電やゲームに費やす金額っていうのが上がってきているんですね。
社会情勢も手伝って、有機ELテレビって出始めてからそこまで経っていませんが結構売れてきているんです。
とはいえ、それでも液晶テレビよりも有機ELテレビの方が高額なのは違いありません。
しかも、液晶テレビも金額は抑えながら有機ELみたいな鮮やかさを実現し始めているんです!
それが「量子ドット」っていう、技術を用いた液晶テレビです!
量子ドットっていうのは、かんたんにいうと「今までの液晶テレビよりも効率よく色表現ができる技術のこと」です。
液晶テレビって、基本的にはディスプレイの横か下にLED(よくいうバックライト)が入っていて、3原色をつかったフィルターを通して色んな色を表現しています。
でもこれって、赤色を表現したいときほかの2色って吸収されちゃってるわけなんですよね。
つまり無駄が多いんですよ…。
量子ドットはそんな液晶に分類されるんですが、バックライトと液晶パネルの間に量子ドットのシートが配置してあって、このシートを通過する際めちゃくちゃ小さい光の粒が吸収されるんですね。
でも、吸収されて終わりじゃないんです。
再結合して新しい光の粒を生み出すことができるんですよ!
量子ドットのサイズを変えれば色を調節することができるので、今まで吸収して終了だった、無駄になっていたエネルギーが少なくて済むんです!
実際、お店でもFUNAIやTCLが量子ドットを採用した液晶テレビを出してきていますが、有機ELと並べておいても鮮やかさはもちろん、ディスプレイ全体の明るさも負けず劣らずなんですよ!
液晶テレビも進化しているんですよ~!!
液晶・有機ELとテレビの種類は2種類しかありませんが、ご紹介したような有機ELの金額の下落や、液晶テレビでもワンランク上の量子ドットという選択肢が出てきた昨今ですからどちらかの一強、ではなく液晶・有機ELそれぞれのニーズに合ったテレビの選択ができるような時代が来るかもしれませんね!