【シャープ液晶テレビ】miniLED &量子ドットを使ったモデル2022 AQUOS XLEDが登場!詳しい中身を解説!【有機ELテレビ並の綺麗さ!】

まさかこの時期に新モデルが登場するとは驚きました!シャープから新型液晶テレビ、アクオスXLEDが登場しました!

シャープで働いている人から聞いたのですが有機ELテレビ最上位のDSシリーズと肩を並べる綺麗さだそうです!

今までのテレビと何が違うのか?そしてこのテレビが今後どんな展望をとげるかお伝えしていきます!

今回お伝えする内容はこちらになります。

  1. アクオス新型液晶テレビXLEDとは?
  2. 他社の量子ドットテレビとどう違うのか?
  3. 気になるラインナップとサイズは?

この3点をお伝えしていきます!

アクオス新型液晶テレビXLEDとは?

アクオス XLEDは液晶テレビと有機ELテレビの映像面をいいとこ取りをした、次世代の液晶テレビです。

液晶の良いところは、ライトによる白表現や映像の明るさです。

一方で有機ELテレビの良いところは、黒表現やコントラストです。

本当に、力強い明るさと暗部の美しさの2つを良いとこどりしてるのか?という感じですけど、XLEDの中身を追求することで「なるほど!」と納得できました。

そこでまずは謎につつまれたXLEDの中身から細かくお伝えしていきます。

従来比約72倍の「mini LED

はじめに目玉機能のminiLEDバックライトの紹介です。

 

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その名の通りバックライトのLEDを「ミニ化」してそのぶん増やしているので、従来モデルより間違いなく明るいです。

バックライトの数がどのくらい増えたかというと、

  • 従来モデルの65型DN1シリーズは100個ちょっと
  • XLEDの65型は約8,000個

と約72倍の数まで増えています。

これによりピーク輝度は約3倍に向上しているとの触れ込みです。

実際にこのLEDのミニ化の技術は、分かりやすく物理的な進化です。

そのため、特に輝度面の進化は信用していいレベルといえます。

ついにシャープも部分駆動の「アクティブmini LED駆動」

次にXLEDのアクティブmini LED駆動について解説していきます。

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アクティブmini LED駆動とは、ようするに直下型LED部分駆動です。

で、そもそも部分駆動の概要はというと映像の明暗を検出し、

  • 暗くしたい部分はバックライトをオフ
  • 明るくしたい部分はバックライトをオン

するバックライトの機能です。

これにより明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くすることが可能です。

コントラストや色の再現性、動画応答性などの飛躍的向上が期待できます。

ただ、LED直下型の部分駆動は、高度な電子回路と組み合わせなければなりません。

そのためシャープは、70型のDN1シリーズなどごく一部での搭載で、しかも消極的な広告でした。

今回のXLEDのバックライトは直下型LEDにあたるわけですが、ようやくシャープも「アクティブmini LED駆動」という名称で全面的に広告してきました!

高密度に敷き詰めたminiLEDのコントラストを充分に活かすことができる最強の部分駆動です。

とは言えアクティブminiだからと、従来の部分駆動と方式自体に違いはみられません。

強いていうなら光源を分割する「エリア数」というものが多いほど部分駆動が優秀になり、それが違いといえます。

しかし、今回のXLEDは肝心のエリア数についての言及はありませんでした。

ちなみに部分駆動のエリア数は、

•エッジ型バックライトで10エリア前後

•直下型バックライトで数十エリア

•miniLEDバックライトで???

といわれており、LED密度が高いXLEDは物理的に、相当のエリア数があることが予想されます。

例えば、TCLのminiLEDテレビの部分駆動エリア数は128~160エリアです。

このことから、XLEDのエリア数も3桁は軽く超えるのでは?という見解です。

そうでないと、有機ELのコントラストに匹敵すると思えません。

エンジンをXLED用に最適化し、更に新機能「フレアブライトネス」

次にXLEDの画像エンジンをお話します。

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もともとシャープは優秀な画像エンジン「メダリストS2」及び「メダリストZ2」を開発済みです。

S2とZ2の違いは4K用のエンジンか8K用のエンジンかです。

そして、今回のエンジンはこれら2つのエンジンをXLEDの画質用に最適化しています。

当然、上方修正での最適化です。

どう最適化したのかというと、主に

  • 輝度
  • コントラスト

関連の最適化です。

先ほど紹介したバックライト関連の進化により明るさの表現力や黒の表現力が大幅にあがっています。

そのため、画像エンジンもそれに見合った解析力の高いグレードに引き上げた格好ですね。

これは「フレアブライトネス」という名称で新機能として搭載されています。

その他、高精細やアップコンバート、HDR最適化などメダリストにあった機能は消すことなく完備しています。

ようするに、XLEDのエンジンは従来のメダリストに「フレアブライトネス」の機能をプラスした、上位の画像エンジンといえるでしょう。

メリットは従来の高精細に加え輝度、コントラストの大幅アップです。

ちなみにバックライトの省エネ性を高めるシャープ従来の機能「リッチブライトネス」との関連性は拾えませんでした。

名前は似てるんですけど、いっぱいに敷き詰めたminiLEDと省エネ性は余り相性が良いともいえないので、こちらは削除されているかもしれません。

明るいリビングで見やすい色鮮やかな「量子ドットリッチカラー」

色彩面においても量子ドットを採用し進化がありました。

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量子ドットが何かっていうと、ハイセンスのホームページがなんと一言で説明していましたので引用します。

「バックライトからの青い光を赤、緑、青の3原色に直接変換する」

とのことです。

難しい量子ドットの説明をサラリとしてしまうハイセンスのセンスに脱帽です。

これにより純度が高い、幅広い領域の色を再現することが可能となります。

ようするに量子ドットは、直接変換だから従来のテレビより色の再現性が絶対高いよ、という機能です。

シャープのXLEDは「量子ドットリッチカラー」の名前でこの量子ドットを採用しています。

そして、「広色域ディスプレイ技術に」という点を重ねて強調しています。

名前からして恐らく、従来からあった色彩機能リッチカラーテクノロジーのことでしょう。

したがって、量子ドットリッチカラーは量子ドット技術にリッチカラーテクノロジーを組み合わせた高度な色彩機能と考えられそうです。

低反射広視野角の「N-Wideパネル(DX1)

シャープ得意のパネルも進化がみられました。

ただし、8K用モデルのDX1シリーズのみです。

4K用のDP1シリーズは従来の「N Blackパネル」の採用ですね。

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N-Wideパネルって名称なんですけど、つまり「斜めから見てもキレイにうつるパネル」です。

これにより、どの角度からみても白っぽくならずに高い階調性のまま映像を楽しむことができます。

例えるならソニーのX9500Hの「エックス ワイド アングルパネル」に近いイメージでしょうか。

得意の低反射処理もしており、極めて質の高かった「N Blackパネル」の更に上をいくパネルといえそうです。

余談ですが、シャープは今回、miniLEDを搭載した液晶パネルを「どこで作ったかは言えない」としました。

有機ELはともかく液晶パネルは国産をアピールすることが多かったシャープにとっては珍しいです。

このことから今回のXLEDのパネルはminiLED及び量子ドットを外部調達し、このようなパネルチューニングは自社で行う「有機EL方式」という見解がされています。

最大7080Wの立体スピーカー「Around Speaker System Plus

スピーカーについてもお話します。

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XLEDのスピーカーを一言でいうとPanasonicや東芝に寄せた立体音響スピーカーになったといえそうです。

従来の前方へ効率的に音声が伝わる方針からトレンドの全方向から音が伝わる方針に変わりました。

•「フロント オープン サウンド システム プラス」

→「アラウンド スピーカー システム プラス」

と名前も分かりやすく変わっています。

具体的にテレビの背面上部とサイドにスピーカーを増設しました。

メリットは映像と音声が一体となった臨場感で、映画や音楽シーンと特に相性が良いです。

薄さ2.6センチの一枚板のようなデザイン

最後にデザインです。

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エックスレッドは極めてベゼルが狭く、そしてパネルが薄いこともウリの1つです。

液晶ながら一枚板のような薄型化に成功したのは、シンプルにバックライトが小型となったためです。

これにより従来テレビよりパネル奥にライトのスペースを割かなくてよくなりました。

厚さは2.6センチです。

この2.6センチという厚さがどのくらいかというと、

•液晶のDN1シリーズで厚さ8.5~10.4センチ

•有機ELのDS1シリーズで厚さ6センチ

となんと有機ELの半分以下の厚さです。

ベゼルの狭さもあって、XLEDのデザインは例えるなら、スマホを大画面に引き延ばしたようなイメージです。

空間に溶け込むインテリア性は有機ELさえも上回るといえるでしょう。

他社の量子ドットテレビとどう違うのか?

次に、他社から発売済みのテレビとXLEDはどう違うのかお話していきます。

先ほど紹介したXLEDの内容をまとめると、

「新型の量子ドットテレビとしながらも、シャープが以前から培ってきた、たしかな技術を応用している」という印象でした。

とはいえ、まだまだ未知数なXLEDです。

そこで他社の量子ドットテレビと比較することで、明確な違いを見ていきたいと思います。

TCLとの違いは?

量子ドットテレビに特に力を入れているTCLから比較します。

  • 去年発売のC815、Q815シリーズ
  • 今年発売のC728シリーズ
  • 量子ドットにミニLEDを採用したC825シリーズ

このうちライバルとなりそうなのはC825シリーズのみです。

TCL 55V型4Kチューナー内蔵液晶テレビ 55C825 [55C825]

なぜなら、C825シリーズのみエックスレッド同様にミニLEDと部分駆動を搭載しているからです。

ただTCLというか海外メーカーは画像エンジンについて情報開示が少ないです。

一応、C825の画像エンジンは「ローカルディミング」という名称ですが、これは部分駆動に関する内容に留まっています。

そのため、開示された内容だけで考えれば部分駆動の最適化に加え、メダリストの技術を応用したXLEDのほうがアップコンバートや高精細面でも強いのかな、と思います。

そのほかC825のパネルの厚さは7.6センチと「そこそこの厚さ」でした。

一方で視野角は178度と広く、低反射処理もなされています。

TCLのメリットは量子ドットテレビにしては価格が安めで55インチも展開しているので、手頃なハイコスパ枠と考えられるでしょう。

LGとの違いは?

このチャンネルでも紹介したことのあるLGの「QNEDシリーズ」との比較です。

こちらは画像エンジンにAIプロセッサー搭載を広告し、(海外メーカーにしては)情報開示を頑張っています。

パネルの厚さも2.95センチとXLED並に薄く、溶け込むようなインテリア性が魅力です。

ただ開示が多いぶん、LGのは気になった点も何点かあります。

  • 画像エンジンがミニLED用ではなく従来通り
  • LED数が32倍とシャープの72倍に比べてショボい
  • パネルが正面から弱いIPSパネル

LGも部分駆動を搭載していますが、それをちゃんと最適化エンジンにしたシャープのほうが丁寧なつくりだな、と感じました。

一応LGは量子ドットカラーに更に「ナノセル」をプラスし、色彩面で期待できます。

しかし、XLEDも恐らく「リッチカラーテクノロジー」で味付けしているので、明確な差はないかと思います。

フナイとの違いは?

フナイも量子ドットのQ540シリーズを出しています。

miniLEDを搭載せずに通常LEDです。

量子ドットのみで少し寂しいモデルかもしれません。

ただ、フナイのはTCLやドンキの格安QLEDと違い、Q540シリーズを全部積みの高級モデルとして出しています。

売りの内蔵ハードディスクもしっかり搭載し、すぐに録画できるのが魅力です。

ですが結論としては「決して悪くはないんだけど高すぎる」といったところ。

Q540の予算でシャープのDQ1などの有機ELテレビが買えてしまうので、市場はそちらに流れている傾向です。

そして、シャープのXLEDはそのDQ1より上のグレードです。

気になるラインナップとサイズは?

最後にエックスレッドのサイズとラインナップを紹介します。

8KテレビのDX1ライン

8Kテレビ<DX1ライン>

サイズ 価格 発売日
8T-C85DX1 85型 176万円前後 12月発売予定
8T-C75DX1 75型 82.5万円前後 12月発売予定
8T-C65DX1 65型 66万円前後 12月発売予定

12月10日発売との情報もありますが、一応公式のホームページではあくまで12月らしいので、そのまま記載します。

176万円?!って感じですけど、さすがにここから価格が下がっていくことが推測されます。

価格が強気で、また一番小さいサイズでも65型であることから、シャープはこのXLEDを「最強のアクオス」の位置づけていることは明白です!

ただいくらアクオス好きの人でも、まずは様子見を推奨します。

というのも、

  1. 価格が高い
  2. miniLEDと量子ドット技術自体の実績の少なさ
  3. miniLEDと量子ドット部分はあくまで外部調達

このようなデメリットも抱えている挑戦的なテレビであることに変わりはないからです。

有機ELテレビもそんな感じで、結果的に成功しましたが初めの頃は高く、そして不具合も多く見られました。

XLEDは家電として見てもかなり丁寧につくられている印象でしたが、まだまだ未知数です。

魅力に感じた人も、まずは店頭に並ぶのを待って実際の映像を見てみてはいかがでしょうか。

4KテレビのDP1ライン

4Kテレビ<DP1ライン>

サイズ 価格 発売日
4T-C65DP1 65型 44万円前後 12月発売予定
4T-C55DP1 55型 36万円前後 2022年2月発売予定

4Kテレビ用のこちらは価格もだいぶマイルドになっている印象です。

それでもだいぶ高いですが。

ただし、シャープが得意とする半額近くまで下がる価格に落ち着けば話は違ってきます。

そうなると、価格帯的に有機ELテレビとの勝負になります。

しかもその頃には、XLEDの評判もある程度固まっていますので、評判次第では充分選択肢に入ってくるかと。

シャープはシャープで、しっかりそこまで考えて今回のXLEDを勝負できるテレビとしてリリースしてそうです。

今後どんな展望をとげる?

2つのラインナップをお伝えしましたが、DP1ラインは来年の主力液晶テレビになりうる可能性を秘めたモデルだと思いました。

一方で8KのDX1ラインは価格設定的にも最高級路線で、台数自体はそこまで伸びないかも。

ただ一枚板のような美しいデザインはDX1のほうなんですよね。

テレビとしては結構革新的なデザインかと思います。

DP1は背部のスピーカーが収まりきれずになっている点が残念でした。

このためDX1は、特にインテリアにこだわりたい人や、お金のある社長が会社に置く目的で一定の需要がありそうです。

個人的にこのXLEDがヒットすれば、ソニーやPanasonicなども量子ドットテレビに乗り出してくるのは明白なので、テレビが更に面白くなりそうではあります。

まとめ

今回はシャープの次世代テレビ、XLEDの紹介をしました。

どうでしたか。実際欲しくなりましたか?

恐らく大半の人が、「面白そうだけどちょっと…」と半信半疑の状態ではないでしょうか。

実は僕もそうです(笑)。

一つ言えるのは、この状況って有機ELテレビの出始めの頃に似てるんですよね。

あの頃売り場に、LGの55型が初めて店頭に並んで3ヶ月くらい微妙な空気だったのを今でも忘れません。

でも、有機ELテレビは今やズラリと並んでいます。

今回のXLEDがテレビを盛り上げてくれると嬉しい限りです。

シャープが液晶を盛り上げるという背景もまた、応援したくなりますよね。

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