家電を買い替えをする時は、処分方法知ってますか?
大型家電には必ずお金が発生します。家電ごとに金額や違ってきますし、処分方法って難しいかと。
そこで今回は家電リサイクルという点について解説をしていこう。
また使える家電に処分費用払うのはもったいないと感じる人にも参考になる内容です。
家電リサイクルとは?
家電リサイクル法
家電リサイクル法は、正しくは特定家庭用機器再商品化法といいます。家電リサイクル法は通称ですが、こちらの方がよく知られているので、家電リサイクル法として解説します。
家電リサイクル法は、家庭用電化製品のリサイクルを行なうことで、廃棄物を減らして、限りある資源を有効に利用することを目的に平成10年に施行されました。
家電リサイクル券
家電リサイクル法に基づき、リサイクル料金の支払と回収を円滑に進めるために作られた制度が、家電リサイクル券システムです。
家電リサイクル券システムは、消費者=小売業者=製造メーカーが業務をスムーズに行なうために非常に重要な役割を担っており、家電リサイクル法の鍵を握るシステムともいえます。
家電リサイクル券の購入については、詳しく後述します。
対象品目は?
家電リサイクル法の対象となるのは、家電全てではありません。エアコン・テレビ・電気冷蔵庫と電気冷凍庫・電気洗濯機と衣類乾燥機です。これらを総称して特定4品目とよんでいます。
特定4品目とも、業務用の製品は家電リサイクル法の対象外です。
エアコン
すべてのエアコンがリサイクルの対象ではありません。対象となるエアコンと対象外となるエアコンがあります。
対象となるエアコン
・壁掛け型のガスヒーターエアコン
・壁掛け型のハイブリッドエアコン
・マルチエアコン
・床置き型のセパレートエアコン
なお、ワイヤレスリモコン(電池は除く)、室内機用の取り付け金具、据え付け部材、同梱してある工事部材もリサイクルの対象となりますので、注意が必要です。
対象外のエアコン
・壁埋め込み型のエアコン
・天井吊り下げ型のエアコン
・ウィンドファン
・冷風機
・冷風扇
・除湿機
・パッケージエアコン
テレビ
テレビも、全てのテレビが対象となるわけではなく、対象外のテレビもあります。
対象となるテレビ
・ブラウン管式ビデオ内蔵テレビ
・液晶テレビ
・プラズマテレビ
・HDD、DVD内蔵の液晶テレビ
・HDD、DVD内蔵のプラズマテレビ
・チューナー分離型のテレビ
なお、ワイヤレスリモコン(電池は除く)、着脱式の付属スピーカー、付属のスタンドも対象となります。
対象となるテレビの区分
リサイクル対象となるテレビは、画面の大きさによって「大」「小」の区分がなされています。テレビの前面パネルに表示されている型番や、裏側に記載している定格表示の型番で見分けます。
「大」:16インチ以上
「小」:15インチ以下
対象外のテレビ
・チューナーの無いディスプレイモニター
・プロジェクションテレビ
・携帯用の液晶テレビ(電源に、乾電池や充電池を使っているタイプのみ)
・車載用の液晶テレビ
・建物に組み込むように設計されたテレビ
なお、パソコン用ディスプレイモニターは、パソコンリサイクルの対象となっていますので、注意が必要です。
現在のところは、有機ELテレビは対象外です。
電気冷蔵庫と電気冷凍庫
電気冷蔵庫と電気冷凍庫にも対象と対象外があります。
対象の電気冷蔵庫と電気冷凍庫
・冷凍冷蔵庫
・ワインセラー
・保冷庫と冷温庫
・チェスト型冷凍庫
・アップライト型の電気冷凍庫
・引き出し型の電気冷凍庫
なお、電気冷蔵庫や電気冷凍庫についている製氷皿や棚などの付属品、冷媒にアンモニアを採用している吸収式冷蔵庫、電子冷蔵庫ともよばれるベルチェ素子方式の冷蔵庫も対象となります。
2-3-1-1.対象となる電気冷蔵庫と電気冷凍庫の区分
電気冷蔵庫と電気冷凍庫は、「大」「小」の区分がなされています。
冷蔵室庫内や冷凍庫扉などに表示されている定格表示銘板に記載してある全定格内容積で区別します。
「大」:全定格内容積が171L以上
「小」:全定格内容積が170L以下
対象外の電気冷蔵庫と電気冷凍庫
・おしぼりクーラー
・保冷米びつ
・ショーケース
・店舗用の冷凍ストッカー
なお、ホテルにあるような課金式の冷蔵庫、冷水器、製氷機、化粧品専用の保冷庫は対象外です。
電気洗濯機と衣類乾燥機
電気洗濯機と衣類乾燥器にもリサイクル対象と、そうでないものがあります。
対象となる電気洗濯機と衣類乾燥機
・全自動洗濯機
・二槽式洗濯機
・衣類乾燥器(電気衣類乾燥器/ガス衣類乾燥器)
・排水機能がある小型洗濯機
なお、商品についている選択かごなどの付属品もリサイクル対象に含まれます。
対象外の電気洗濯機と衣類乾燥機
・衣類乾燥機能付きハンガー
・衣類乾燥機能付き換気扇
・衣類乾燥機能付き除湿器
・排水機能が無い電動のバケツ
なお、脱水機、衣類乾燥機付き置き台、コインランドリーで使っているようなコインボックスを内蔵している洗濯機や衣類乾燥機、電気洗濯機や衣類乾燥機の外付けのコインボックスはリサイクルの対象外です。
家電リサイクル料金の費用
家電リサイクルの料金は、家電リサイクル券代と収集・運搬料金の2種類があります。
家電リサイクル券
家電リサイクル券の料金は、実は一律ではありません。品目だけでなく製造メーカーによっても違いがあります。
例えば、製造メーカーがAグループ(パナソニック・東芝など)とBグループ(ソニー・シャープ・三菱電機など)に分かれています。
製造メーカーや品目によって異なるため、全てを記載するのは難しく、パナソニックの製品を一例に説明します。
正確なところは、小売店などでご相談下さい。
エアコン
972円(税込み)
テレビ
ブラウン管
大:2372円(税込み)
小:1296円(税込み)
液晶/プラズマテレビ
大:2916円(税込み)
小:1836円(税込み)
電気冷蔵庫と電気冷凍庫
大:4644円(税込み)
小:3672円(税込み)
電気洗濯機と衣類乾燥機
2484円(税込み)
収集・運搬料金
収集・運搬料金とは、不要となった家電を、指定引取場所まで収集して、運搬するための費用です。収集・運搬料金は、排出者が負担することが決められています。
この料金は、それぞれの家電量販店が独自に定めていますので、どれくらいの金額かは家電量販店にお問い合わせ下さい。
ただし家電リサイクル法第58条にて、収集・運搬料金が適正原価を著しく超えることを禁止されています。罰則規定もあります。
ですから、量販店が独自に決めているといっても、高過ぎるかもしれないと心配することはありません。
家電リサイクルの方法
では、不要になった家電をリサイクルする方法について、解説します。
リサイクル券の購入方法
家電リサイクル券システムには、『料金販売店回収方式』と『料金郵便局振込方式』の2通りの方法があります。
料金販売店回収方式
排出者が、小売業者にリサイクル料金を支払い、廃棄物を引き取ってもらう方式です。
この方式ですと、消費者が家電を新しい物に買い替えるときに、新しい家電の小売業者に引き取ってもらえるため、便利です。
料金郵便局振込方式
排出者が、郵便局に備え付けられている家電リサイクル券を使って、リサイクル料金を支払う方式です。
使わなくなった家電を自分で指定された引き取り場所に持っていくとき、つまり、買い替えない場合に適した方式です。
持ち込み、引き取り
家電をリサイクルする場合は、『持ち込み』と『引き取り』の2通りの方法があります。
持ち込み
自分で、指定されている引き取り場所に廃棄したい家電を持ち込む方法です。
持ち込みでリサイクルする方法
持ち込みの場合は、まず郵便局の窓口で、家電リサイクル券に必要事項を記入し、料金を支払います。
そして、使わなくなった家電製品と支払が済んだ家電リサイクル券一式の両方を、指定引取場所に持っていきます。
引き渡した後、家電リサイクル券の控えを忘れずに持って帰るように気をつけて下さい。
持ち込みの利点
一見すると、自分で廃棄したい家電を指定された引き取り場所に持っていかなければならないので、面倒ばかりと思われがちです。
ところが、この方法ですと、自分で指定引取場所まで家電を運びますので、収集費用や運搬費用が発生しません。従ってリサイクル料金のみの負担ですむという利点があります。
引き取り
家電の小売店に古い家電を引き取ってもらう方法です。
ただし、どこの小売店でもいいというわけではありません。
引き取ってもらえる小売店
古い家電の引取義務が生じるのは、
①新しい家電を購入するお店
②廃棄しようと思っている古い家電を購入したお店
の2つだけです。
引き取り時の注意点
同種の製品のみ
新しい家電を購入するお店で、古い家電を引き取ってもらえるのは、『同種の製品』同士の買い替えの場合に限られます。
もし、新しく冷蔵庫を購入するというときに、ついでに古いテレビを引き取ってもらうということは出来ません。
なお、引取数に上限は定められていません。先ほどの新しい冷蔵庫を購入する例なら、1台の新しい冷蔵庫に対して、古い冷蔵庫を2台引き取ってもらうということは可能です。
購入元の店舗を覚えておくこと
新しい家電を購入するわけではないときは、廃棄しようと思っている古い家電の購入元に引き取ってもらわなければなりません。
ですから、どこで購入したのかを忘れないようにして下さい。
忘れてしまった場合は、持ち込みでリサイクルすることになります。
引き取りの利点
引き取りの利点は、何より手間がかからないことです。
そして、新しい家電と古い家電が同時に入れ替わりますので、古い家電を保管しておくスペースがいらなくなるのもメリットといえるでしょう。
ただし、リサイクル料金以外に、家電の収集・運搬費用が発生するというデメリットがあります。
違反したら罰則
家電リサイクル法には、違反したときの罰則も定められています。
違反した内容によって、罰則が異なり、50万円以下の罰金・30万円以下の罰金・20万円以下の罰金・10万円以下の過料となっています。
ただし、これらは製造メーカーや小売業者に対して定められたものであり、消費者に対しての罰則は家電リサイクル法には定められていません。
ですが、リサイクル料金を支払いたくないからと不法投棄してしまうと、その消費者は、不法投棄に対する罰則を受けることになります。
たとえば他人の土地にゴミを不法投棄した場合、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金が科せられます。
なお、不法投棄に時効はありません。たとえ何年も前に捨てたゴミであっても、捕まって裁判の結果有罪となれば、罰則が適応されます。
使える家電なら買取も
家電リサイクル法に従って、リサイクルをすると料金がかかります。
そこで、まだ使える家電ならリサイクルするのではなく、買い取ってもらうという方法もあります。1円でも価値があれば、リサイクル料金はかかりませんからね。
ネットオークションやフリマで売却
ヤフオクやメルカリで売却する方法です。
出品したり、発送したりする手間がかかりますが、買い手がつけば、利益が得られます。
リサイクルショップに売却
ネットオークションの場合、必ず落札されるとは限りません。
つまり、落札されなければ、売却することはかなわないわけですが、リサイクルショップなら手間がかからずに売却できます。
確実に買い取ってもらえる反面、リサイクルショップへの売却の場合、ネットオークションやフリマよりも売却価格が安くなる傾向があります。
ところで、リサイクルショップならどんなものでも買い取ってもらえるわけではありません。例えば、ブラウン管テレビのように、可動できるものであっても買い取ってもらえないものもありますので、注意が必要です。
まとめ
今回は、家電リサイクルについて解説しました。
エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の特定4品目は、粗大ゴミで捨てることはできません。必ずリサイクルの手続きを行なう必要があります。
もし、特定4品目に当てはまる家電を廃棄しようと考えたときには、今回の解説を是非参考にして下さい。