皆さんは、テレビやパソコン・ゲームをする時はサウンドバーやサラウンドスピーカーって近所迷惑になりますし、夜中に使うのって気が引けませんか?
そんな時に活躍するのが、一人で誰にも迷惑もかけず大迫力な音質を楽しめるのがサラウンドヘッドホンなんです。
今回はおすすめ機種5つ紹介と選び方や接続方法など詳しくお伝えしてまいります。
今回お伝えしたいのはこちらになります。
- サラウンドヘッドホンの基礎知識
- サラウンドヘッドホンの選び方
- サラウンドヘッドホンおすすめ5選
を解説いたします。
サラウンドヘッドホンの基礎知識
「ヘッドホン」はよく聞かれる家電かもしれませんが、「サラウンドヘッドホン」は聞きなれない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、その違いはサラウンド機能の有無の一点のみで、おおまかにはヘッドホンの1種として認識して頂ければ、と思います。
ここでは、サラウンドヘッドホンを含めた一般的なヘッドホンの基礎知識をお伝えしていきます。特に今のワイヤレス技術、結構進化していますので聞く価値あると思いますよー。
サラウンドってなに?
最近のテレビでもよく搭載されているこの機能ですが、一言でいうと立体的で臨場感あるサウンドを届ける機能です。
- 映画館のような雰囲気を味わえる
- 方向による音の違いを認識できる(ゲームによっては必須)
- 迫力のあるライブ音響を楽しめる
といった魅力がありますね。
後ろを含めた全方向にスピーカーを置いてサウンドを届けるのが「サラウンド」の正しい解釈です。
しかし前方にスピーカーしかないテレビのサラウンド機能は、計算で音を反射させている、いわば「仮想サラウンド」です。
サラウンドヘッドホンも主に「仮想サラウンド」として、専用のサラウンド回路をスピーカーに搭載しています。
ヘッドホンの形状は、おもに2種類!
数あるヘッドホンの種類ですが、おおまかに「密閉型」「開放型」の2種類と思って頂いて良いかと思います。メリットデメリットは以下の通りです。
密閉型
- 耳当て部分(ハウジング)を密閉
- こまかい音も聞き取れる
- 力強い低音
- 装着感がきつい、ムれる
- 外の雑音が入り込まず、音漏れしない
開放型
- 耳当て部分(ハウジング)の外側を開放
- 高音がクリアで音がこもらない
- 低音は弱くなる
- 装着感がよい、ムレずらい
- 外から雑音が入り込み、盛大に音漏れする
こうして比較すると快適性が重要なヘッドホンには開放型が良い気もしますが…
開放型の「盛大に音漏れする」
ヘッドホンで、これって結構致命的じゃないですか(笑)?
周りの注目を一撃で集めること間違いなしです。なので開放型は自宅や車の中などに利用が限定されます。
開放型は様々なシーンでの利用を考えているのであれば、おすすめできないジャンルです!
逆に、
・長時間自宅でゲームや音楽を聞きたい人
・超音質重視のプロ
こういう方に開放型はおすすめですね。アメリカの「ETHER2(イーサー2)」という開放型のモデルは、なんと30万!程しますが、ツウの方からの評価は高いようです。
有線と比較してワイヤレスヘッドホンのメリット
- ケーブルが存在しない(ほぼ唯一にして最強のメリット)
- 今は音質も改善
多くのワイヤレスヘッドホンは、Bluetooth通信を採用しています。
特に最近言える点として、Bluetoothの進化により、有線とさほど変わらない音質が実現しています。
それについては後ほど解説しますが、これは非常に大きいメリットです。
デメリット
- 古いBluetoothモデルはやはり有線より音質が劣化
- 価格は有線に比べ高い傾向
- 充電が必要
- バッテリー、通信機器が搭載されているため若干重い
と、メリットに比べたら多いように感じるデメリットです。
しかしこれらのデメリットを踏まえてもワイヤレスヘッドホンはおすすめです!
「ケーブルが存在しない」という最強のメリットを詳しく分解すると、
・コードが絡まらない
・行動範囲が制限されない
・気軽に運動できる(コードが暴れない)
・デザイン性が高くオシャレ
・スマホとの相性(アイフォンは現在ヘッドホン端子が廃止)
・携帯性が重視されているので、防水性も高いモデルが多い
と、どれも無視できないメリットがあります。
ヘッドホン市場もワイヤレス化に動いている傾向があるので、これから購入するなら尚更、ワイヤレスヘッドホンがおすすめですよー。
最近よく見る「完全ワイヤレス」ってどうなの?
「完全ワイヤレス」とは、大ヒットの「Apple AirPods」に代表される左右独立型イヤホンです。
気になる音質面ですが、結論からいえば「設計面から音質は他モデルより劣る」というところです。
左右独立型ゆえ両方にバッテリーと通信機器を積まなければなりません。
ですので、どうしてもスピーカーが小さくならざるをえないんです。
この「完全ワイヤレス」で、それでも良質な音響を得ようとするには、
■Apple AirPods Pro(エアーポッズ プロ)
■SONY WF-1000XM4
■BOSE QuietComfort Earbuds(クワイエット コンフォート イヤーバズ)
など一部の高価なモデルに限定されてしまいます…。
しかし、利便性やデザイン性という観点からはまさしく最強なので、今後も人気が加熱することは間違いなさそうです。
現在、ヘッドホンにおける左右独立型は出ていませんが、そのうち耳に装着するような近未来なモデルも登場するかもしれません。
サラウンドヘッドホンの選び方
性能を問わなければ、ものすごい多数の製品が並んでいます。
「サラウンド機能あり」となると、かなり種類は限定されますが、購入の際、普通のヘッドホンも含めて比較して頂きたいので、「サラウンドヘッドホン」の魅力をお伝えしつつも、ヘッドホンそのものの選び方を解説していきます。
とはいえ時代は「ワイヤレスヘッドホン」ですので、これの選び方、比べ方ですね。
ここを詳しく解説いたします。
重さと掛け心地
ヘッドホンにおける重さは音質面と同じくらい真っ先に見た方が良い数値です。
理由はヘッドホンは快適性及び掛け心地が全てだからです。
当然重さは軽いに越したことないですが、良質なスピーカーを搭載し、それなりの音質を得ようとなると200~300gのモデルが多いです。
「サラウンドヘッドホン」は高度なスピーカーを積んでいるため、更に重い傾向があります。
掛け心地は、実際に着けてみるのが一番というか唯一の方法ですが、通販で購入される方も多いと思いますので、それも難しいかと思います。
ということで、口コミが参考になりますが、
- オーディオテクニカ
- SONY
- BOSE
この辺りのメーカーは、掛け心地の評価も概ね高いイメージです。
バッテリーの保ち
連続再生時間です。
当然多いほど良いですが、高級機になるほどバッテリーを使い、時間は短くなるので一概に言えません。
30時間が平均値ですので、例えばSONYのワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM4」は高級機でありながら連続再生時間30時間なので、とても優秀な数値となります。
ノイズキャンセリング機能の有無
場合によってはヘッドホンの音質より重要で、マスト機能といえます。
仕組みとしては、マイクが感知した騒音と逆の音を発生させ、ノイズを打ち消す仕組みです。
声やアナウンスなどの高い周波数を打ち消す事が苦手なため、結果的に「いらない音」のみを打ち消している非常に優秀な機能です。
主に高級機に搭載されている機能ですが、1万円以下の商品でも搭載されている場合があるので油断はできません。
しかし、低価格帯でのノイキャンは「1マイク式」が主流でキャンセルレベルはそこそこといったところですが。
ch(チャンネル)数、端子の確認
チャンネル数の概念がある時点で、つまりは「サラウンドヘッドホン」です。
7.1chが主流で、ここは多いほど良いです。
端子については、ワイヤレスでの利用が主になるかと思いますので、充電端子のチェックがポイントです。
- USB Type-C→表裏の区別なく差し込むことが可能で、最近主流の規格
- microUSB→耐久性が高く、端子も抜けにくい
- Lightning→Apple社の独自規格
次にスマホでも利用される場合に、Bluetooth機能の有無も一応見ておいた方が良いです。
というのも、「昔のヘッドホン」や「ゲーム専用のヘッドセッド」には、Bluetooth機能を搭載してなく、送信機器による送受信のワイヤレス方式もあるためです。
最後に、一応マメ知識として有線のイヤホンプラグです。最近のヘッドホンには有線/無線両用、といったモデルもありますので軽くお伝えします。
イヤホンプラグは2極、3極、4極、5極があります。
2極 音声の入出力がモノラル形式
3極 音声の入出力がステレオ形式
4極 3極のイヤホンにマイク機能を追加
5極 3極にノイズキャンセリング機能を追加
これらは金属部分にある黒のリングの本数が違うので見た目で違いが分かります。
音質ポイント①音声圧縮規格(コーデック)の種類
Bluetoothの性能の基準として二つポイントがあります。
- 「3.0」「4.0」などのバージョン
- コーデック
良く聞くバージョンの話ですが、電波強度に関する側面が多く、そして現在概ね「4.0」以上のモデルが多いです。
もちろん高いに越した事ないのですが、実はヘッドホンを選ぶうえで重要なのは「コーデック」のほうです。
特にワイヤレスでは音質の肝となる必須部分なので、ここは見ておきましょう!
SBC 音質が悪い
AAC ↓
Apt-X ↓
AptX LL 音質が良い
AptX HD ハイレゾ相当
LDAC ハイレゾ対応で音質が良い
下にいくほど音質は良くなります。
何かと複雑そうですが、ざっくりと結論をいえば、「AAC以上のコーデックならば、無線でも有線とさほど変わらない音質」です。
また、新しいSBCコーデックの音質面はだいぶ改善されています。
これが「現在のワイヤレスヘッドホンは進化している」という大きな理由ですね。
ただし、片方が良いコーデックでも、スマホ側ヘッドホン側の両方で対応しない場合は、SBC音質での転送になるので注意しましょう。
音質ポイント②再生周波数帯域の幅、ハイレゾ対応
ヘッドホンのスペック表にHz~kHzと表記されているアレです。
Hzが低いほど低音域に強いヘッドホン
kHzが高いほど高音域に強いヘッドホン
といえます。
やはり数値の幅が広いほうが、良く聞こえやすいです。とはいえ、一部の天才を除き、人間の耳には限界があるので、大きくは分からないかも知れません。
ですが再生周波数帯域の幅は、「メーカーがごまかせる事が出来ない数少ない数値」ですので性能の目安として非常に参考になるかと思います。
ちなみにハイレゾを聴きたい場合、ハイレゾロゴのついたヘッドホンを購入するのが一番簡単です。
しかし、ついてなくても高音域が40kHz以上であれば、まずは「ハイレゾ相当に対応している」といえますので、音源がハイレゾの場合は、ここに注目するといいかもしれません。
音質ポイント③スピーカー(ドライバー)のサイズ
一般的にサイズが大きいほど、音質はあがりますが重量も上がります。
ヘッドホンに関しては、
・一般モデルで30mm前後
・高級モデルで40mm前後
このあたりが基準ですね。
大事な重量に直結する部分ですから一概に大きいほど良い、とも言えないのですが、
「重いけどサイズは50mmなら音は相当良さそうだな…」
「軽くてつけやすいけどサイズは25mmか…」
といった具合にサイズを参考にしつつも、自分の利用シーンにあったモデルを選んで頂ければ、と思います。
サラウンドヘッドホンおすすめ5選
前提として、テレビやBDレコーダーに(擬似)サラウンド機能があれば、どんなステレオヘッドホンでもある程度のサラウンドで聴くことが可能です。
ですが、本格的サラウンド回路が付いているのは「サラウンドヘッドホン」だけです!
- 利便性に優れるワイヤレス
- サラウンド機能「あり」
この2つの条件を満たしつつ、「本格的なサラウンドが聴きたいんだ!」というお客様のために厳選して5選ご用意しました!
ではさっそく紹介します!
SONY MDR-HW700
メーカー SONY
発売日 2013年10月25日
タイプ 密閉型
重量 320g
連続再生時間 約12時間
ch数 9.1ch
接続タイプ ワイヤレス(2.4GHz)
Bluetooth規格 非対応
Bluetoothコーデック 非対応
再生周波数帯域 5Hz~25kHZ
ドライバサイズ 50mm
ノイキャン ×
充電端子 microUSB
はじめに世界初の9.1chを搭載した、ソニーのワイヤレスサラウンドヘッドホンです!
2013年発売ですが、未だに売れ続けているモデルです。
だいぶ昔のモデルということで、
・Bluetooth非対応で携帯性皆無
・320gと重い
・ノイキャンやハイレゾ音源などもカバーしていない
と小さくないデメリットを抱えます。
しかしそれを踏まえてもドライバサイズ50mmの大型スピーカーによるサラウンド面は素晴らしいと評判です。
全方面からの疑似サラウンドはまさに忠実な再現で、完全室内でゲームや映画を楽しまれる方からほぼ不満の声は聞こえてきません。
このことから長く支持され続けている「名機」と呼べます!
SONY WH-1000XM3
メーカー ソニー
発売日 2018年10月6日
タイプ 密閉型
重量 255g
連続再生時間 約30時間
ch数 7.1ch
接続タイプ Bluetoothと有線
Bluetooth規格 4.2/Class2
Bluetoothコーデック SBC、AAC、aptX、aptX HD、LDAC
再生周波数帯域 4Hz~40kHZ
ドライバサイズ 40mm
ノイキャン 〇
充電端子 USB Type-C
次もソニーです。実は本モデルはワイヤレスヘッドホンとしては、現在日本で最も人気がある「WH-1000XM4」の前のモデルです。比較すると、
・Bluetooth規格 5.0→4.2へダウン
・声に反応して音楽を止めるなどのAI機能非搭載
・ノイキャン能力が若干ダウン(それでもかなり強いです)
と結構落ちます。
本モデルは在庫の少なさから、さほど値段差もないので、ノイキャンなどの総合力でお求めでしたら新モデルがおすすめかも。
しかし、それでもおススメの理由は、こちらにはサラウンド機能がある点です。
元々このシリーズの音質、デザイン性ともに評価は高く、また最新のXM4はトレンドを全て抑えた最強モデルであることから、
- 室内でゲームなどのサラウンドを楽しみたい
- 屋外で普段使いしたい
の両方使いしたい方におすすめです。
欠点はソニーとして考えた場合、ヘッドホンとしての性能は新モデルに負け、またサラウンド面は先ほど紹介したモデルに負けるという中途半端な位置であることです。
Apple MGYJ3J/A
メーカー アップル
発売日 2020年12月18日
タイプ 非公開
重量 348g
連続再生時間 約20時間
ch数 7.1ch
接続タイプ Bluetooth
Bluetooth規格 5.0
Bluetoothコーデック 非公開ですが恐らくSBC、AAC(iphoneに準じた仕様)
再生周波数帯域 非公開
ドライバサイズ 40mm
ノイキャン 〇
充電端子 Lightning
続いてノイキャン「3強」のAppleの「AirPods Max」です。ソニー、ボーズに続きノイキャンが強力なヘッドホンです。
アップルらしいスマートかつスタイリッシュなデザインですっきり見えますが、結構重いです。しかし、
- イヤークッションのフィット感
- 頭の部分がメッシュ構造
- 伸縮アームの搭載
などで長時間使っても疲れづらいモデルといえます。
とにかくオシャレなので、アップルユーザーの方には是非とも注目してほしいモデルです!
実はこのモデル、「サラウンド機能なし」なので、厳密にはサラウンドヘッドホンではありません。
しかし、このモデル独自のサラウンド化する機能「空間オーディオ」があります。
iphone、iPadを含むiOS系のデバイスを利用する際に限定的に使うことが可能です。
アップルユーザーの方は多いかと思われますので、今回選出させて頂きました。
audio-technica ATH-DWL770
メーカー オーディオテクニカ
発売日 2017年6月23日
タイプ 密閉型
重量 262g
連続再生時間 約12時間
ch数 7.1ch
接続タイプ Bluetooth/ワイヤレス(2.4GHz)
Bluetooth規格 4.2
Bluetoothコーデック SBC、AAC、aptX、aptX Low Latency
再生周波数帯域 5Hz~40kHZ
ドライバサイズ 42mm
ノイキャン ×
充電端子 専用充電スタンド
オーディオテクニカは日本のヘッドホン界では、ソニーに次いで有名なメーカーです。
バッテリーこそ短めなものの、このモデルは専用充電スタンドで気軽に充電できます。
また、ワイヤレスとBluetoothの両方に対応しているのが特徴で、「普段使いは家が多いけど、たまには外で使いたい」といった方におすすめです。
ヘッドホンのメーカーだけあり、装着感は抜群で使い心地の良いデザインをお探しの方はお試し下さい。
ロジクールG G733
メーカー ロジクール
発売日 2020年9月17日
タイプ 密閉型
重量 278g
連続再生時間 約20~29時間
ch数 7.1ch
接続タイプ ワイヤレス(2.4GHz)
Bluetooth規格 非対応
Bluetoothコーデック 非対応
再生周波数帯域 20Hz~20kHZ
ドライバサイズ 40mm
ノイキャン ×
充電端子 USB Type-C
最後に番外編ということで、ゲーミングヘッドセットの本モデルです。
・専用ソフトウエア「G HUB」による音質カスタマイズ
・マイク付きのヘッドセッドながら軽量の278g
・サラウンド機能は当然ゲームに極振り
ゲーマーのためのヘッドセットということで、携帯性は皆無ですが、家でゲームをプレイする用途のみでお考えでしたらおすすめです!
特にサラウンド機能に関しては、ゲームで銃声や足音の方向、距離感までも掴めるので満足いく性能を実感できるでしょう。
番外編ということですが、実はサラウンドヘッドホンにはこの「ヘッドセッド型」が非常に増えてきているのです。
ゲームの人気の高さがうかがえますね。
まとめ
今回はサラウンドヘッドホン5選、ご紹介しました。
ワイヤレスヘッドホンこそ人気なものの、純粋なサラウンド機能ありのモデルは最近の発売がゲーム用のヘッドセッドに寄っていて少し残念でもあります。
ですがサラウンドが素晴らしいのは間違いありません。
今後Appleの「AirPods Max」のように、サラウンド機能はなくとも、アップデート次第で疑似サラウンドになるモデルが増えてくると推測できます!
SONYの「360リアリティーオディオ」にも頑張って欲しいところです。