今、様々な年齢層から大人気のワイヤレスイヤフォン。
ワイヤレスのイヤフォンは2000年代から存在していたのだが、当時はまだ技術面で動作が不安定であったり、音質の悪さや接続がすぐに切れてしまう点から不人気であった。
2016年にアップルが発売したAirPodsを皮切りに、各メーカーからも完全ワイヤレスイヤフォンを発売している。
数千円から購入できる商品から、高級オーディオメーカーが製作したものまで幅広く、どのメーカーを購入するのがベストであろうか?
そう疑問を持つ読者の方も居るであろう。
今回は、様々なポイントを踏まえつつオススメのワイヤレスイヤフォンを紹介する。
ワイヤレスイヤホンの音質はすごく良くなっている
ワイヤレスイヤフォンの通信規格にBluetoothという接続方法が存在する。
スマートフォンが広く流通するように成ってから、多くの人が耳にしたことがあると思う。
主にスマートウォッチやワイヤレスイヤフォン、マウスやキーボードと接続する規格なのだが、現在主流しているBluetoothのバージョンが4.0に切り替わったのも、ワイヤレスイヤフォンが広く行き渡るように成った理由の一つ。
2000年代に流通していたBluetoothのバージョンは2.0であったのだが、このバージョンは接続がまだ不安定であり、バッテリーの消費量が大きかった。
しかし、2010年に Bluetooth 4.0 LowEnergy(LE)という規格が登場。
従来のバージョンに比べ、消費電力が大幅に少なくなり、対応できる機能が格段に増えたのだ。
現在販売しているワイヤレスイヤフォンのほとんどは 4.0以上のバージョンに対応している。
また、高音質のままワイヤレスイヤフォンでも楽しめるコーデックも登場しているので、後ほど詳しく紹介しよう。
ワイヤレスイヤホンの選ぶポイント
さて、ワイヤレスイヤフォンと一言に言っても、デザインだけでなく機能面もバリエーション豊か。
ワイヤレスイヤフォンを選ぶ上でのポイントを紹介して行こう。
音質
ワイヤレスイヤフォン以外でも、オーディオ機器を選ぶ重要ポイントとして挙げられるのが、音質の良さ。
音質が良いイヤフォンやヘッドフォンであれば、いつも聴いている音楽も臨場感豊かに、更にノリノリになれる事間違いなし。
搭載するドライバーユニット(音を出力するスピーカー)のサイズに比例する事が多く、大きければ大きいほど迫力がある音質になりやすい。
(もちろん各メーカによって特徴が違うので、一概に音が絶対良いとは言い切れない。)
ヘッドフォンの音質は、聴く音楽ジャンルによって向き不向きがあるので、各製品ごとにオススメのシチュエーションを伝えていこうと思う。
充電
充電方法も、商品によって異なるので注意して欲しい。
主流なのがmicroUSB(一昔前のAndroidスマホの充電口)やType-C、Apple製品や近年のBeats製品であればLightning接続(iPhoneの充電口)である。
また、上級モデルであればワイヤレス充電のQiにも対応する製品も。
充電時間についても、急速充電に対応している製品の方が使い勝手が良い。
バッテリー
従来の3.5mmイヤフォンジャックに接続する有線イヤフォンなら、充電時間など気にしなくて済むが、ワイヤレスイヤフォンだとイヤフォン側の電池残量にも気をつけなければならない。
出先で音楽と聴こうと思ってイヤフォンを着けた時に「充電残量がない…」となると、やるせない気持ちになるからだ。
ワイヤレスイヤフォンの中でも、完全ワイヤレスイヤフォンと呼ばれる商品がある。
左右のイヤフォンをつなぐケーブルが一切ない、コード絡まりや断線の心配がないイヤフォンだ。
今回取り上げる商品についても、ワイヤレスタイプ/完全ワイヤレスタイプの2種類からオススメの製品を紹介するつもりだ。
充電ケース
完全ワイヤレスイヤフォンを選ぶ上で確認して欲しいのが、充電ケース。
充電ケースのバッテリー持続時間はもちろん、蓋の締まり方や大きさにも注目して欲しい。
特に充電口については、手持ちの充電ケーブル事情も考慮して欲しい。
iPhoneユーザーであれば同じLightningケーブルを使い分回せるのだが、ワイヤレスイヤフォンの充電口がmicroUSBであれば、ケーブルを追加で用意しなければならなくなる。
(もちろん付属はするのだが)
また、充電ケースの大きさもコンパクトであればポケットやサコッシュ等に収まるが、メーカーによっては大型なケースになるので注意。
再生時間
完全ワイヤレスイヤフォンは本体が小さい故、一度の充電で連続再生できる時間は短く、モデルにも寄るが平均して3-6時間程度である。
もちろん、付属する充電ケースに入れれば急速充電ができるので、こまめに外して充電すれば問題ない。
その半面、<b.左右がコードで繋がったワイヤレスイヤフォンであれば、長時間再生可能モデルが多い。
移動中に音楽を聴くだけ、電話の通話時に使うだけであれば完全ワイヤレスイヤフォンでも問題ないが、ラジオやポッドキャスト、リスニング教材などで長時間つけっぱなしにする人は左右がケーブルで繋がったワイヤレスイヤフォンがオススメである。
防水
イヤフォンの故障で断線に続いて多いのが、汗などによる水没。
その上、ワイヤレスイヤフォンは脱着時に落としやすいので、水没のリスクは更にあがる。
ジムやジョギングなど、スポーツ中に使用するのであれば防水(あるいは防滴)対応のモデルを購入すると安心して使えるであろう。
対応コーデック
近年のワイヤレスイヤフォン選びで重要となるのが、対応コーデック。
AppleやBeatsブランドであればSBCとAAC、2つのコーデックに対応するが、ソニーなどその他メーカーであれば、更に上級のapt-XやLDACといったコーデックにも対応。
コーデックによって何が違うのかと言うと、音質だけでなく遅延の違いが大きい。
特にイヤフォンをしたままゲームをしたり、生配信を行うYoutuberなどではこの遅延に左右されやすい。
音楽ストリーミング配信サービス(SpotifyやAppleMusicなど)が高音質配信に対応したり、スマートフォンでもハイレゾ音楽の再生が可能になったので、なおさら気にかけて欲しい。
イヤフォン部のサイズ感
最後に、個人的に気にかけて欲しいポイントとしてイヤフォンそのもののサイズ感。
見落としやすいポイントであり、実は使い勝手のキーポイントとなる。
音質が良くなり、バッテリー持続時間も長くなれば便利である一方、装着する人の体型や耳型によっては装着感が気になるはず。
完全ワイヤレスイヤフォンであれば、女性であれば髪型が乱れたりしないのでオススメ。
また、スポーツやジムによく向かう人であれば、イヤーフック部分があるモデルのほうが装着感は安定はする。
その点も後ほど、商品毎に触れていこうと思う。
ワイヤレスイヤホンおすすめランキング
一通りのチェックして欲しいポイントをお伝えした上で、管理人がチョイスした商品を順に紹介していこう。
第10位 SoundPeats truefree+
メーカー: | SoundPeats |
充電: | microUSB端子 |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で最大35時間 |
再生可能時間: | 最大4時間 |
防水性能: | なし |
対応コーデック: | SBC/AAC |
ノイズキャンセリング機能: | 非搭載 |
低価格なワイヤレスイヤフォンを販売しているSoundPeats。
一部店舗でも実際に販売されるほど人気があるメーカーだ。
人気に理由としては、抜群に安い価格と実用性であろう。
付属品がすべて揃った上で4000円前後で販売されているのは正直破格である。
また、安いだけでなく、実際に使う上で問題がない作り込みであるので、初めて完全ワイヤレスイヤフォンを使ってみたい人の入門用や、予備としてもオススメ。
第9位 Anker SoundBuds Slim
メーカー: | Anker |
充電: | microUSB端子 |
バッテリー持続時間: | 最大10時間 |
再生可能時間: | 最大10時間 |
防水性能: | IPX7規格 |
対応コーデック: | SBC |
ノイズキャンセリング機能: | 非搭載 |
モバイルバッテリーや受電ケーブルを中心に人気メーカーであるAnker。
そのAnkerが高品質なワイヤレスイヤフォンを発売している。
こちらは左右のケーブルが繋がったタイプであり、バッテリー持続時間も10時間と、持続時間も長いのが特徴。
また、価格も2500円前後と、とてもリーズナブル。
廉価帯モデルでは珍しくIPX7の防水にも対応し、汗を書いた後でも水道水で土埃や汚れを落とすことも可能。
(濡れた後は乾かす必要があるが)
ジムによく行く人や、長時間ラジオやポッドキャストを聴くことが多い人へのプレゼントに最適。
第8位 ゼンハイザー M3IETW-BLACK
メーカー: | ゼンハイザー |
充電: | Type-C端子 |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で最大12時間 |
再生可能時間: | 最大4時間 |
防水性能: | なし |
対応コーデック: | SBC/AAC/apt-X/apt-X LL |
ノイズキャンセリング機能: | 非搭載 |
高級オーディオメーカーとして有名なゼンハイザー。
ハイエンドヘッドフォンで磨かれた技術が完全ワイヤレスヘッドフォンに注ぎ込まれた商品である。
対応コーデックも豊富で、遅延も少ないためハイレゾ音源を再生できるスマートフォン等を持っているのであれば、その恩恵を受けられるであろう。
また、付属するイヤーチップもサイズが豊富であり、好みの社外イヤーチップに交換することにより、格段に遮音性があがる。
充電ケースやイヤフォンのデザインも上品なので、スーツやオフィスカジュアルにもピッタリ。
価格帯もハイエンド機に並ぶお値段なので、オーディオに詳しい人でも満足できる商品となっている。
第7位 Beats BeatsX
メーカー: | Beats |
充電: | Lightning端子 |
バッテリー持続時間: | 最大8時間 |
再生可能時間: | 最大8時間 |
防水性能: | なし(ただし耐汗・防沫対策はされている) |
対応コーデック: | SBC/AAC |
ノイズキャンセリング機能: | 非搭載 |
2010年代から、音質とファッションアイコンとして爆発的人気を誇るBeats(旧 MONSTER beats by Dr.Dre)。
レディー・ガガとコラボしたモデルや、様々な海外セレブがこぞって愛用しているので、オーディオに詳しくない人でも見たことがある人も多いはず。
長年、オーバーヘッド型ヘッドフォン(頭を覆う大きなヘッドフォン)を販売してきたが、このBeatsXを皮切りにワイヤレスイヤフォン界へ参入。
コンパクトな見た目とポップなデザインに反し、しっかりと低音も響き、ボーカルの声など中高域もなめらか。
充電端子もiPhoneユーザーなら同じLightning端子で充電可能。
ファッションのアクセントとしても使えるので、女性の方にもオススメ。
第6位 Anker Soundcore Liberty Air 2
メーカー: | Anker |
充電: | Type-C端子 |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で最大32時間 |
再生可能時間: | 最大8時間 |
防水性能: | IPX4 |
対応コーデック: | SBC/AAC/apt-X |
ノイズキャンセリング機能: | 非搭載 |
こちらはAnkerの上位モデルの完全ワイヤレスイヤフォン。
雑誌などでは同社の5000円前後モデルをオススメしている場合が多いが、接続が不安定なこともあり、私はコチラのモデルを選定した。
今回オススメしたい理由としては、15,000円の価格では思えないその音質。
20,000円越のフラグシップ機以上でないと搭載されていないapt-Xコーデックに対応し、Anker製では最大サイズのドライバーユニットも搭載。
海外でも音質の高さから、よく高級ワイヤレスイヤフォンと比較される事も多いほどのお墨付き。
また、汗などの飛沫防滴に対応するので、スポーツ中での使用も安心できる。
Androidスマートフォンを使用しており、手軽な価格帯で完全ワイヤレスイヤフォンを購入したい、という人にはピッタリである。
第5位 ソニー WF-H800
メーカー: | ソニー |
充電: | Type-C端子 |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で最大16時間 |
再生可能時間: | 最大8時間 |
防水性能: | なし |
対応コーデック: | SBC/AAC |
ノイズキャンセリング機能: | 非搭載 |
ポータブルスピーカーやモニターヘッドフォン、ウォークマンで人気のソニー。
2020年2月に新発売されたWF-H800は、どんな人にもおすすめできる人気モデルとなりそうだ。
特徴的なのが、そのデザインとサイズ感。
ソニーらしく、ポップなカラーもシックなブラックやホワイトも準備し、充電ケースもコンパクト。
AndroidスマートフォンやXperiaなど、NFC対応機種なら近づけるだけですぐ接続できる機能も評価ポイント。
また、高音質化機能のDSEE HXを搭載し、Youtubeやサブスク音源などの通常音質を、ハイレゾ音源に近い音源まで再現。
使用してみた際も遅延が少なく、マルチユースに使える商品であろう。
第4位 Apple AirPods with Wireless Charge Case
メーカー: | アップル |
充電: | Lightning端子/Qi充電(ワイヤレス充電) |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で24時間以上再生可能 |
再生可能時間: | 最大5時間 |
防水性能: | なし |
対応コーデック: | SBC/AAC |
ノイズキャンセリング機能: | 非搭載 |
完全ワイヤレスイヤフォンブームの火付け役となったAppleのAirpods。
現在販売されている2世代目は、初代から比べバッテリー持続時間のアップや遅延の解消、HeySiriに対応したモデルである。
AirPodsPro最大の特徴は、ノイズキャンセリング機能を搭載したこと。
ボタン操作一つで、電車アナウンスの声や車内の騒音がスッと消えるし、逆にレジで会計する際には外部音取り込みモードに切り替えれば普通に会話もできる。
また、現在だとオシャレな保護ケースなども多数販売されており、その人気ぶりが伺える。
言ってしまえば、他社製品でもっと安く音質の良い製品もあるのだが、AirPods最大の魅力といえば、その使い勝手である。
蓋を開け、耳に装着し、トントンと2回タップすればすぐ音楽が流れる。この使い毎地になれてしまうと、他のワイヤレスイヤフォンには戻れなくなってしまう。
iPhoneユーザー以外でも接続できるのだが、使える機能が限られてくるのでやはりiPhoneユーザーにおすすめしたい製品である。
第3位 Apple AirPodsPro
メーカー: | アップル |
充電: | Lightning端子/Qi充電(ワイヤレス充電) |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で24時間以上再生可能 |
再生可能時間: | 最大4.5時間(ノイズキャンセリング機能等をオフ時は最大5時間) |
防水性能: | IPX4規格 |
対応コーデック: | SBC/AAC |
ノイズキャンセリング機能: | 対応 |
こちらは先程のAirPodsの上位モデルである AirPodsPro。
AirPodsの使いやすさはそのままに、ノイズキャンセリング機能と大型ドライバーユニット搭載、カナル式イヤーチップを搭載し、大幅にパワーアップ。
イヤフォン本体の長さを短くし、シリコンイヤーチップを耳穴のサイズに合わせ交換可能にしたことにより、装着中の抜け落ちを防ぐ事が可能に。
(うどん、と呼ばれていた特徴的な見た目も若干改善)
AirPodsでは加速センサーだけだったのに対し、感圧センサーを搭載したので、指先でタップした回数に応じて操作が可能になった。
ただし、この操作感も若干使い方を選ぶ。
個人的には 自転車通勤をする人で、運転中に曲のスキップなどをしたい場合や、運転中に片耳だけ装着し、ヘッドセット使いをしたい場合はAirPodsの方が使い勝手は良いし、程よく外音も入ってくる。
ジムやスポーツ中に使うことが多い人、電車やバス通勤が多い人であれば、ノイズキャンセリング機能が搭載されたAirPodsProをおすすめしたい。
第2位 Beats PowerBeatsPro
メーカー: | Beats |
充電: | Lightning端子 |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で24時間以上再生可能 |
再生可能時間: | 最大9時間 |
防水性能: | なし(ただし耐汗・防沫対策はされている) |
対応コーデック: | SBC/AAC |
ノイズキャンセリング機能: | なし |
今回2位に選定したのはBeats製のPowerBeatsProである。
一時は日本でも品切れが続くほど人気があった製品。
充電ケースの大きさなどから、AirPodsシリーズに比べ手軽さには劣るが、Android端末でも謙遜なく使いやすいのでランクインすることにした。
Beats製イヤフォンの特徴である、重低音がしっかりと響く音質はさすがの一言。
また、イヤフォン部も耳にしっかりホールドしてくれる様、イヤーフックを搭載しており、激しい運動にも対応する。
現在だとカラーバリエーションも3種類から選択可能なので、身体を動かすことが好きな人、従来のワイヤレスイヤフォンだと耳に馴染みにくい人にはうってつけである。
第1位 WF-1000XM3
メーカー: | ソニー |
充電: | Type-C端子 |
バッテリー持続時間: | 充電ケース使用で最大24時間 |
再生可能時間: | 最大6時間(DSEE HX使用時は最大3時間) |
防水性能: | なし |
対応コーデック: | SBC/AAC |
ノイズキャンセリング機能: | 搭載 |
今回1位に選定したのは、ソニーのWF-1000XM3。
その理由としては、価格に対する音質、ノイズキャンセリング性能、デザイン性全てがバランスよく出来ているためだ。
ノイズキャンセリング機能も、BOSEの高級モデルに近いくらいしっかりと遮断してくれるので、正直驚いた。
切り替えも本体を軽くタップし続けるだけで切り替えが可能なので、突然話し掛けられてもすぐに対応できるのが良い。
音質面も、ソニーらしく細部まで拘っておりボーカルの声の息遣いや、ドラムのハイハット音などもしっかりと認識できるくらいに迫力がある。
デザインもシックなブラックと、上品なプラチナシルバーの2色から選ぶことが可能。
30,000円に収まる価格帯に、これだけの性能が詰め込まれているのはソニーの企業努力が故の結果である。
まとめ
ワイヤレスイヤフォンはメーカーに寄り、様々な特徴を持っている。
使用したいシーンやメインで使っているスマートフォンなどとの相性を確認した上で、購入に映ってほしい。